シンプルな考え方が大切
株価回復の予想、見事に的中!
本日はリテラ・クレア証券情報部、アナリストの清水部長を迎えてのインタビューとなります。今回は第2回目のインタビューということになりますが、マーケットは見事に前回のインタビューで予想された通りの展開となっております。
よろしくお願いします。
そこでお聞きします。予想通り今年3月から株価が回復してきましたが、この回復を本物と思っていいのでしょうか?
そうですね。ある意味本物と思ってもいいのではないでしょうか。指標を見ていても良くなっているのが分かりますし、継続するムードを感じます。まあ、確信が持てるのは昨年につけた高値、9500円を抜けてからでしょうけどね(2009年5月27日現在)。
なるほど。9500円がポイントですね。ところで、クライスラーやGMの問題がそろそろ結論が出そうですが、その影響はどうでしょうか
破綻の影響は2つの局面を持っていると思います。一つは金融不安。しかし、こちらは正直言って影響は少ないと思います。しかし、雇用の不安は残るでしょうね。失業者の問題は影響が出ると思いますよ。
雇用不安ですね。GMほのどの会社となると社員数はどれくらいいるのでしょう。ちょっと想像できないですね。もう一つ、昨今の世界を騒がせている北朝鮮の核実験問題ですが。どのようにお考えでしょうか?
株価にはほとんど影響ないと思います。買わない理由の一つにはにはもちろんなると思いますけどね。地政学的リスクはありますが、そうは言ってもすぐに持っている株を売らなければならないという理由にはならないでしょう。
もし、実際にミサイルでも打ちこんで具体的に被害が出てしまうようなことがあれば別ですけどね。制裁がどうしたこうしたという現状のレベルでは影響ないと思っていいのではないでしょうか。
なるほど。安心しました。
オバマ政権と為替価格
米国に話を戻しますが、清水部長はオバマ大統領の就任から現在までの活動をどう評価されていますか?
私は評価できると思います。少なくとも以前の世界大恐慌(1929年)のように、失業者があちこちで職を求めて並んでいるような状態ではないですからね。政策も分かりやすくて的確なのではないでしょうか。
「グリーン・ニューディール政策」なんて具体的で本当に分かりやすいと思います。スローガンを掲げて政策を打ちだしているところは評価したいですよね。
では、今後のオバマ政権についてはいかがでしょうか。
財政の問題がシビアになってくるのは間違いないので「出すべきもの」「出さないもの」このバランスが大事になってくるのではないでしょうか。あとは先ほども述べましたが失業率の問題です。先走る不安心理をどのように緩和していくか。将来の期待を持たせるのが大事ではないでしょうか。
まあ、その辺はオバマ大統領は上手ですからね。期待しましょう。
はい。具体的な政策といえば日本も「エコポイント」などの政策を打ち出していますが、あれも具体的なので清水部長から見て景気回復に良い政策でしょうか。
そうですね、定額給付金にしたってそんなに悪い事じゃないと思うんです。高速道路の価格引き下げもね。だって、普段使わなかった人が使うようになったんだから、いい面がやはりある訳です。だからエコポイントにも期待したいですよね。定額給付金にしても収入によって受取額に差が出るものではないですから、ある意味、公平だと言えるのではないでしょうか。
みんな一律で同じ金額貰えるわけですから。とにかく使ってみることです。批判ばかりするのではなく、前向きに捕えて盛り上げてほしいと思います。マスコミも、もっとプラス思考で報道して欲しいなぁ。。
それでは今後数か月の間に注目になるポイントはどの辺りだと思われますか。
一番の注目は9500円の高値を抜けるかどうか(笑)。(取材日:2009年5月27日)
こだわってらっしゃいますね。
はい。高値を抜くか抜かないか。シンプルだけど注目している人って、間違いなく多いですからね。単純なことだけど大きなポイントですよ。
為替に関してはどのように読まれていますか。
そうですね。94円~101円までがここ数か月間で考えられる水準ではないでしょうか。アメリカの財政が気になりますので一段下の88円~94円くらいまでの可能性も考えられるかもしれません。102円超えは、米国の状況を考えると近い将来には考えにくいですね。
アナリストの分析方法
いつも見事な読みをされている清水部長に質問ですが、ファンダメンタルズとテクニカルの上手な使い方についてアドバイスいただけますか。
あくまでも私の考えですが、日経平均やダウ指数など、指数に関してはファンダメンタルズをパーフェクトに集めて分析することって不可能に近いことだと思うんです。国内に限った統計だって山ほどあるし、ましてや海外のものまで入れたら膨大な量になります。
ですからチャートを見て大きな動きをとらえることでテクニカルを利用し、その後に「底をうったかどうか」などをファンダメンタルズで確認していけばよいのではないでしょうか。
なるほど
しかし、個別銘柄は全く逆です。自分の投資対象となる銘柄をふるい分けするために例えば連続営業増益の銘柄とか、PBRが1倍以下の銘柄などといった条件で絞り込む。こういった時にはファンダメンタルズが使えます。そういった中でタイミングを見つけるためにテクニカルを使うとよいのではないでしょうか。
それでは質問ですが清水部長はどのようなテクニカル分析をよく使われていますか。
一目均衡表はよく利用しますね。そして、やはりロウソク足を見ています。ストキャスティクスとかRSIとか。
なるほど、よく耳にするテクニカル分析ですよね。株価は200日移動平均を超えそうな状況ですが、こちらはいかがでしょうか。 (取材日:2009年5月27日)
そうですね~。長い期間の移動平均を見ていてもあまり参考にはならないと思うんです。今の世の中200日間株を持ち続けている人ってどれくらいいるでしょうか。逆に200日も持っている人はおそらくここで移動平均を越えたからって売ったり買ったりしないと思うのですが。いかがでしょう?
あまり長い期間を見ても今の時代にそぐわない気がします。
どういうことでしょうか
例えばですが、ある価格が25日移動平均を超えているケースがあるとします。この場合、このひと月間に買っている人は儲かっている可能性が高いですよね。分かりますでしょうか?
はい。平均価格より現在、高い値段にあるって言うことですよね。
そうです。つまり、「儲かっている人が多いのではないだろうか」って思う人が多数を占めている状態です。・・すると、移動平均から価格が大きく乖離してきたらみんな利益を出したくなる。そうすると「そろそろ売る人が多くなって下がるんじゃないの」・・という理屈。これは分かる気がします。
でも、さすがに200日っていう長期間で見た場合、価格が移動平均より超えていたとしても「儲かっている人が多いだろうね」って単純に考えるのはどうかと思います。ですから長期の移動平均を見ても今の時代にはそぐわない気が私はするんですね。それより単純に「今日、なぜ9500円抜けなかったの?あるいは抜けたの?」ということの方がよっぽど相場に影響を与えることが多いと思います。
実際に、3月に7000円台付けた時も10月の安値を割り込むか、割り込まないかがポイントで、みんながそれに注目していました。「・・割らなそうだ」「買ってみよう!」・・・この心理から買う人が増える訳です。 おそらく移動平均からの乖離を意識してた人は少なかったのではないでしょうか。
現在はどちらかというと短期で見るべきではないでしょうか。どう考えても移動平均を毎日チェックしている人よりも前回の高値安値に注目している人の方が多いと思いますよ。
確かに納得の理論ですね。
・我々のような商売って、相場の話をする時には難しいテクニカルを語った方がカッコよく見えるんですけどね。実はシンプルで単純な見方の方がいいと思いますよ(笑)。
清水部長のお話しは本当に分かりやすいです。シンプルな見方が十分効果を発揮するということがよく分かりました。本日は誠にありがとうございました。
編集後記
清水部長!さすがです。この度、第2回目のインタビューということですが、前 回は見事に5月、6月の日経平均株価回復を予想されましたね。 今回のインタビューでは日経平均株価は9500円がポイントと仰っておりましたが、 またもや予想的中。9500円を抜けてからは上昇を続け、ついには10000円の大台 まで回復しました。
予想は当たることも外れることも当然ありますが、清水部長のスゴイところはシ ンプルに分かり易い理論を持って当ててしまうところです。恐れ入りました! 次回も楽しみにしています!
2009年6月

清水 洋介(しみず・ようすけ)
リテラ・クレア証券(株)情報部部長 兼 インターネット企画部部長
大手証券、外資系証券会社で営業やディーラーなどを務めたあと、現職に。
実践的なテクニカル分析に精通している。
日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。
一日3回配信されるメールマガジン「日々是相場」が人気。
















